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建設残土の3次元安定解析

建設残土の3次元安定解析

建設残土の3次元安定解析

みなさんは、斜面の「3次元安定解析」はご存じでしょうか。これまでの3次元安定解析は、自然地盤の「地すべり」で用いられておりましたが、今回ご紹介するのは、建設残土盛土の3次元安定解析です。

2次元安定解析と3次元安定解析は、それぞれ出力する結果(安全率)が異なります。図1-1および図1-2は、建設残土盛土で2次元安定解析と3次元安定解析の比較を行った事例です。地形や盛土形状、地下水面や土質定数は、すべて実測値を用いています。2次元安定解析と3次元安定解析の最小安全率を比較すると、最小安全率が0.3も異なる結果が得られました。しかも、2次元安定解析の方が安全率が大きく出てしまっています。建設残土盛土で2次元安定解析を用いると、場合によっては危険な盛土も「安全です」という結果を言ってしまいかねません。建設残土盛土では、3次元安定解析を用いましょう!

図1-1:2次元安定解析結果
図1-2:3次元安定解析結果

3次元すべり面の探索

今回行った3次元安定解析は、図2に示す「繰り返し楕円体すべり」で最も滑りやすい最小安全率のすべり面を探索し求めました。2次元安定解析でいう「繰り返し円弧すべり」を応用したものになります。

図2:繰り返し楕円体すべり法

さらに、図3のように、盛土のすべり面が地山まで入ってしまう場合は、地山との摺り付け処理を行います。リアルな安定解析をしようと思えば、こういった処理も必要です。2次元安定解析では、こういう機能を付けているソフトはないかもしれません。

図3:すべり面の地山との摺り付け処理

近年は、測量技術が進み、数10cm間隔といった点群データが取得できるようになってきました。今こそ3次元安定解析が発揮する時代ではないでしょうか。これまで、3次元安定解析を提案した建設コンサルタントさんは、すべて表彰をいただいているようです。みなさんも3次元安定解析を是非ご提案ください。

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