3次元落石シミュレーション
点群データを用いた3次元落石シミュレーション
近年、測量技術が急速に進み、数cmといった高密度で凹凸を表現できる3次元地形点群データを取得することができるようになりました。この高密度な点群データを用いて、3次元落石シミュレーションが可能です。
3次元落石シミュレーションのメリット
- 3次元的に複雑な地形の落石シミュレーションができる
- 膨大な数の落石シミュレーションができる
- 落石のリスクが評価できる
- 落石対策の設計に必要な落石の跳躍力や衝撃力をヒートマップで可視化できる
3次元落石シミュレーションの流れ
- STEP1:点群データからTINデータを作成します。
- STEP2:地形に反発係数等の地盤データを色分けして指定します。
- STEP3:落石の大きさ、落石発生源を指定します。例えば、図の赤色の線が落石の発生源で、この線上に3.5トンの重さの石を1,000個均等に並べます。
- STEP4:落石シミュレーションを実行します。そうすると、図のように落石の軌跡を表現することができます。図の色は、衝撃力で色分けしています。もちろん、地形からの跳躍高で色分けすることも可能です。
- STEP5:衝撃力や跳躍高をヒートマップで表現することもできます。図は、衝撃力で色分けしていますので、この図を設計者に渡せば、どこにどの規模の落石防護柵を設置すれば良いのかが一目瞭然です。待ち受けの落石対策の設計が簡単になります。
参考文献
美馬健二、川浪聖志、太田英将/「点群データを用いた3次元落石シミュレーションによる落石の衝撃力及び跳躍高の可視化」/第62回日本地すべり学会研究発表会(岐阜)/2023.9.21
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