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宅地地盤相談事例

事例1:うちの擁壁、大丈夫ですか?

「うちの家には、石を積んだ壁(以下、石積擁壁という)があります。この壁が崩れないか心配なのでみてもらえないでしょうか?」といったご依頼があります。「見る」のは簡単です。壁に異常がないか「見る=目視」するだけです。横に連続するひび割れがある、石材が飛び出している、傾いているようにみえる。このような変状があれば、その石積擁壁は安全ではありません。見た目で不安を感じる擁壁は、大丈夫ではないといえます。

一方で、一見、何も変状がない壁ではどうでしょう。見た目に変状がないのだから、「OK」となるのが目視点検の限界です。これまでに数多くの擁壁を診断してきた経験を踏まえると、目視点検だけでは不十分です。弊社では、壁の裏側の情報を取ることが大事だと確信しています。問題が何もなさそうな壁であっても、実は壁の裏側に充填されている土が少しずつ流れ出して、空洞になっている場合や、空洞にはなっていなくても隙間や緩みが発生し、崩壊している場合が数多くあります。そういったことは、見た目ではわかりません。こういった壁の裏側まで「診る」ことが私たちの仕事です。将来的に倒壊する可能性が高い壁なのかどうか、見た目だけではわからないことに不安を抱いておられる方はご相談ください。もちろん、見た目に不安がある擁壁でもご相談ください。ご自身にとって何が最善の対策案なのか一緒に考えます。

事例2:うちの土地、盛土じゃないでしょうか?

「うちの土地、盛土じゃないでしょうか?盛土って危ないんですよね?みてもらえないでしょうか?」というご相談も良くあります。ここ数年、盛土はどうやらヤバイらしい、という認識を持つ人が増えているように感じます。全ての盛土はヤバイのか?というと、そんなことはありません。ただ、気を付けた方が良い盛土があります。それは、特に造成時に谷地形だった箇所を埋め立てた「谷埋盛土」です。谷埋盛土は、大規模地震時に地すべりとなって滑動してしまうことが問題となっています。谷埋め盛土の地すべりは、大規模地震時に幾度となく家や地盤を破壊し、時には人命を奪うこともあります。また、切土との境界部の谷埋盛土は、盛土厚が急激に変化するところであり、地震時は不同沈下により建屋が変状しやすい箇所です。谷埋盛土は気を付けた方が良い盛土であることは間違いないでしょう。ただ、谷埋盛土の中でも危険度が高いものと、低いものがあります。それは、谷埋盛土の幅と深さの比率から判断できます。弊社では、あなたが住んでおられる谷埋盛土の安定性を定量的に評価することができますので、お気軽にご相談ください。

事例3:ここの土地、買っても大丈夫でしょうか

 「いつかはマイホームを!」多くの方にとって、マイホームの購入は人生において何度も経験することがないでしょう。最長35年にも及ぶローンを組んで購入するマイホーム。そんなマイホームだからこそ、少なくとも自分が息を引き取るまでは、いやいや、子や孫の世代まで安心して住める土地に住みたい。その通りだと思います。そういったご要望をお持ちの方は、ご相談ください。弊社では、まず「重ねるハザードマップ」や「今昔マップ」等による机上調査を行い、購入を検討されている土地の安全性をスクリーニングします。これらはご自身でも実施できる内容ですが、自信がない方はご相談ください。なお、ご相談の際は、複数の候補地をお示しいただいた方が良いです。一世一代の決断をして購入するマイホームだからこそ、利便性や景観、土地価格だけではなく、足元の地盤にも関心を持っていただけると幸いです。なお、この物件にしようとほぼ決めています。もう、契約直前ですけど、やっぱり不安があるので、調べてください。というタイミングでのご相談には、大変申し訳ないのですが、応じられないことがあります。

事例4:うちの裏山、大丈夫ですか?

「ハザードマップが公表され、うちの裏山が崩れるのではないか心配なので、斜面が安全かどうか調べてください。」このようなご相談を良く頂きます。相談される方の多くは、できれば不要なお金はかけたくないが、今の斜面が安全なのかあるいは危ないのかを評価してほしい、と考えておられます。通常の状態で、斜面が崩れていないのであれば、何もなければ、その斜面は安全です。ただ、何かしらの外力が働いた場合、例えば、大雨や地震が来たときはどうでしょうか?どういうシチュエーションになったら、どれくらい崩れる可能性や確率が高まるのかを知りたい。こういった当たり前の疑問にお応えします。

豪雨の後に、決まったように繰り返される次のような報道。「何処かの斜面が崩れて山裾にあった家に土砂が流入している」「こんな雨は経験したことがなかった」「今まで住んでいて大丈夫だったのに、急に崩れた」と、何処かで誰かが悲しんでいる。弊社の知見では、山は崩れます。ただ、工事で格段に崩れにくくすることはできます。ご心配な方はご相談ください。