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谷埋め盛土地震時安定解析ソフト【フリーソフト】 |
■特徴 |
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谷埋め盛土の地震時の挙動は、盛土内部(底面)に存在する地下水の過剰間隙水圧上昇が最大の要因です。そして、変動するかしないかの分かれ目は、側部摩擦が十分大きいかどうかにかかっています。
過剰間隙水圧が不明、側部摩擦が不明。それ以外にも不明なことが多々あります。そしてこの事業においてそれらのパラメータを収集するだけの費用が捻出されることは絶望的にありません。 |
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こういった場合に合理的かつ経済的な解決策は、現象に学ぶことです。まとまった地震時被害が発生し、そのメカニズム研究に足るだけのデータが得られたのは、1995年兵庫県南部地震時においてのみです。そのデータと照らし合わせ、それに工学的意味づけを行って評価をする手法が最も合理的です。いくら理論が立派でも、現場で得られない、過去の現象を検証できないということでは役にたちません。 |
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Taniumeは、阪神の経験に基づいて作成された太田-榎田モデルを用いた解析用ソフト(フリーソフト)です。 |
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その後、2004年新潟県中越地震の長岡、2007年新潟県中越沖地震の柏崎の事例でキャリブレーションされ、その予測はプレート型地震だった2011年東北地方太平洋沖地震でも有効性が検証されました。 |
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利用上の注意:
1.本ソフトを利用したことによる損失について当方は責任を負いません。
2.使用している計算モデルは、阪神地域で得られた情報を加工せずそのままの形で利用するように地盤を矩形にモデル化しています。このため、使用されている土質強度等は、最適値を逆解析により求めたものであり、土質試験結果をそのまま用いても適切な結果を与えません。
3.形状・強度・過剰間隙水圧上昇量等が詳しくわかっている場合には(たぶん過剰間隙水圧を推定するのは困難です)3次元安定解析で解ける斜面問題ですが、実際の現象で検証する必要があるため敢えて単純モデル化を行っています。実際の現象とは、『斜面防災都市』で使われているデータと同一です。 |
Version.4(2011.5)
※盛土面積Aと盛土深さDを使って盛土底面積を評価する正規の方法です。このため、盛土幅Wを入力しても安全率は変わりません。
※盛土幅Wと盛土深さDと盛土長さL(単位幅でOK)で安全率を計算できるワークシートは、こちら(taniume01.xls)にあります。D26のセルで、計算方法を選択できます。 |
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文献:太田英将・榎田充哉(2006)、谷埋め盛土の地震時滑動崩落の安定計算手法、地盤工学会関東支部シンポジウム
太田英将・釜井俊孝(2011)、2011年東北地方太平洋沖地震に伴う造成地盛土の地すべり、応用地質学会関西支部講演会 |
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初期入力値は、阪神淡路大震災時に実際に変動した盛土の情報です。地震時安全率Fs=0.7<1.0なので変動しました。平常時はFs=10程度あるので安全な盛土ですが地震時には危ないということです。過剰間隙水圧が発生しないような対策をすると(例えば排水補強パイプなどで)、安全率Fs≒1.5となります。過剰間隙水圧消散効果と地山に突き刺ささるパイプの抑止効果などを付加すれば変動しなかったかも知れません。 |
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業務のご依頼 |
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当社は、谷埋め盛土の地震時滑動崩落に関しては、長年研究してきておりメカニズム・対策方法について最も熟知したコンサルタントです。
地震時の盛土挙動を理論的に解くことは、データ取得の困難さから、おそらく今世紀半ばまでは無理だと思われます。このため、阪神の教訓を数値化した便宜的な計算方法が最も確実です。
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