新 技 術 |
いかなる新技術も、現場データを十分に取得し評価しなければ活かされません。地質工学の基礎知識と健全な自然観の土台の上にのみ新技術は存在できます。 |
■3次元地質解析(MVS/EVS-PRO)・地質リスク解析 |
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2次元断面で単純化して「境界線」を引くため「良い地盤か悪い地盤か等」といった二値評価になりますが、実際にはばらつきをもった確率的な分布をしています。特に岩級区分においてその特徴が顕著に表れます。本来ばらつきをもったデータを、ばらつかせたまま表現すると、エンジニア本来の「技術的判断」を容易かつ的確に引き出せるようになります。また、重力で地表を移動する落石や崩壊、雪崩などの流路は、粘性度を調整することにより容易に想定できるようになります。
また、岩級区分の信頼性を評価(地質リスク解析)するなどの目的で、インディケータークリギングを用いた確率予測も行い、適切な追加調査位置とその効果を定量的に評価します。 |
■3次元土壌・地下水汚染解析(EVS-PRO) |
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土壌汚染・地下水汚染解析の目的は「浄化」にあります。土壌汚染防止法は浄化を目的としたものではないので、エンジニアは頭をリセットして考える必要があります。
「浄化」のために最も重要なことは、汚染物質の濃集部を逃さず探し当てることです。EVS-PROでには、アメリカ環境保護局で長年使われる中で、濃集部を探し当てるツールが開発され組み込まれました。
これによって、画一的な調査法の問題点や、闇雲に詳細な調査をする経済的デメリットの問題が解決できます。 |
■シミュレーション解析 (地下水・土石流・落石・風,etc.) |
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「正しい」シミュレーションは存在しません。シミュレーションは現象の特定要素をデフォルメさせて検証する場合に用いられるものですので、「特定要素」の設定が結果の品質のすべてを握ります。動的に変化するものに対して、「シミュレーション」と呼ぶことが多いですが、一般的な静的「解析」もシミュレーションの一種です。
現存するパソコンやソフトウエアの制約のため、シミュレーションに用いるモデルは大きく単純化されています。ITの進歩によってそれは改善されることが期待されますが、逆に言えばそれだけ不完全なものだということでもあります。
したがって、シミュレーションは技術そのものよりも、適切なモデル化、結果の評価能力にこそ重きを置くべきものです。シミュレーションはその言葉の意味(simulation(名)
見せかけ; 擬態; 模造品)の通り「作り物」なので、健全な自然観や本質的な基礎知識をもつ当社のエンジニアのような人に依頼されるようお願いします。そうでなければそれこそ「偽物」だらけになってしまう危険があります。 |
■地すべりの安定解析(順算法)(太田-林メソッド) |
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地質調査
↓
3次元地質解析
↓
すべり面区分
↓
土質試験
↓ |
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土質試験技術が発展し、すべり面の強度が精度良く計測できるようになりましたので、それに対応した安定計算手法が必要になりました。いわゆる”すべり面”のみの土質試験結果を、移動体と不動層の境界面に一律に適用するだけでは、2次元解析は言うまでもなく、3次元解析でも現状を説明する安全率を順算法で導くことはできません。地層・状態に応じた強度を「ありのままに」入力して計算する(太田-林メソッド)ことにより、順算法の安定計算がはじめて実現できます。
この手法と従来の手法の根本的な違いは、従来法が「滑りやすい面があるから滑る」という発想であるのに対し、この手法は「滑りにくいところがあるから留まっている」という発想にあることです。このため、「滑りにくいところ」の切り飛ばし等で発生する事故を未然に防ぐことができます。 |
■地震時谷埋め盛土の安定解析(太田-榎田モデル) |
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盛土形状把握
(W,D,L)
↓
地下水位把握
↓ |
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地震時谷埋め盛土の解析も、原理的には「太田-林メソッド」で計算できます。常時との違いは、盛土基底部付近において飽和地下水と強震動の影響で「液状化(に近い状態)」が発生し、せん断抵抗力が著しく低下していることです。土塊の滑動は、側部抵抗力に代表される不飽和部のせん断抵抗力で引き留められます。
宅地谷埋め盛土における独特の問題は、埋没谷地形を精度良く把握することが困難だろう、ということです。このため側部抵抗力を土圧に見立てた力で代用することにより、数少ないデータでも計算を可能にしています。十分なデータが得られる場合であれば、太田-林メソッドで計算することが出来ます。
調査精度が向上しにくいと予想される理由は、精度向上によって対策工が安価なものになる可能性がほとんど期待できないからです。そういった場合、通常は追加投資されません。 |
■リアルタイム安定解析 |
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初期モデル
↓
降雨-地下水位モデル
↓↑
最適モデルの選択
↓ |
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豪雨後の道路の交通規制解除や、地すべり対策概成後の安全管理に用いる安定解析システムです。評価は安全率の値とその変化傾向で行われます。入力データは自動計測される地下水位と降雨量です。
地下水位と降雨量との応答関係は、研究室などではタンクモデル理論などで行われますが、この理論的手法といえども季節毎の降雨強度の違い・落葉樹の葉の状態等で容易に応答関係を得ることは出来ません。当システムの目的を達するためには、理論的であることより、予測の誤差が小さいことが必要です。このため、降雨を経験する毎に応答関係を数多く作成し、直前の降雨時の予測誤差が最も小さいものを自動的に解析モデルとして選択する「学習機能」を備えさせています。 |
■工法・資材(太田ジオPAT技術) |
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側面抵抗利用工法
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設計基準等に書かれていない自然現象・要因はたくさんあります。と言うよりも、実際にはほんの一部が設計基準等に書かれているだけで大半は書かれていないと考えるのが正しいわけですが。。。
そういった、「現象」から「新工法の原理に成り得る要因」をあぶり出し、それを応用して新工法を開発するというのが現場調査を日常的に行っているコンサルティング・エンジニアの特権です。また、業界の裏も表も知っていることが、効率的なマーケッティングに役立ちます。
すなわち「新工法開発」そのものが商品となります。
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■新工法開発のシーズ・ニーズ(例) |
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(1)老朽化した吹付コンクリートに防災点検等の結果、覆式落石防止網が施工されることがあるが、こういった不細工な二重対策に変わるものはないか |
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(2)地震時の津波避難勧告、豪雨時の洪水・土石流等の避難勧告で、実際に避難する人は1割に満たない。彼らが避難するようになることを期待しなくても災害から回避できる方法はないか |
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(3)家具の転倒防止、家屋の耐震化を行政やNPOがいくら訴えても、ほとんどそれらは進まない。もっと簡易に「命だけを守る」方法はないか |
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(4)急傾斜地対策で、長大斜面に対して現存工法で対策を行うのは事実上不可能。それが、できる工法はないか |
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(5)森を守るのが防災や環境上有益であることは確実だが、それを生業とするには日給仕事の現実では事実上困難。月給制になるような定常的かつ有益な山守仕事はないか |
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【普遍的なこと】自然現象:
・豪雨や台風;雨が降らなくなることの方がたいへんなことです。多少異常気象と言われようが、雨は降ってくれた方がよいのです。
・地震;地震を制御することは人間にはできません。地震は広範囲に人間の財産を消失させます。日本に住む限り、地震から逃れることはできません。
・火山;火山噴火も人間では制御できません。火山は温泉などの恩恵をもたらしますが、噴火時の人間が被る被害はとても大きいものです。地震のあるところに火山はあります。
・洪水;雨が降れば洪水が起きますが、「河川堤防」は今や人工構造物ですから、ある程度人間の力でコントロールすることができます。
・地すべりやがけ崩れ;海水面より上の凹凸のある「地形」が存在するところは、地すべりやがけ崩れといった「侵食活動」が活発だったことを示しています。山が土砂崩れを起こして水面の高さまで低くなろうとするのは当たり前のことです。 |
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【賢い人間が行うべきこと】自己防衛
自然現象が起こることを素直に受け止め、その恩恵だけをもらって、被害は受けないような工夫をすることが大切です。力づくで対策するのではなく、智恵を使って上手に災害を回避するということをしなければなりません。これからの少子高齢化で、お金がありませんので「智恵」がすべてを支配するようになります。 |
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必要は発明の母です |
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