団塊の世代必見!
宅地盛土の耐震化で大地震から財産と生命=家族の生活を守る

<竣工時(2007.5.1):擁壁の上の建築ブロックにも転倒防止工を施した>
打込み長さは3.6〜5.4mと、擁壁高H=4mと同程度の長さで水平方向に入り、かつ表面に受圧構造をもたせていますので、大地震時に盛土や積みブロックがバラバラになったり、滑ったりすることを強力に防止します。また、地震時に崩れやすい建築ブロックで作られた塀も転倒防止工で補強しています。対策費用は条件にもより異なりますが、写真のような規格の場合2〜3万円/m2(擁壁面積)です。
<管の中にはストレーナーの穴>
この穴から地下水が管内に入り込み、盛土内から排除されます。プレボーリングではなく打込みで施工しているため、周辺地盤は締まっており、この穴から砂などが管内に入ってくることはほとんどありません(粘性土の場合には打設時に入りますので洗浄してください)。
<このように打ち込まれています>
打込み効果は、打設直後にも高いものがありますが、少し時間をおけば土が鋼管の外周に密着(空隙が埋まり密着面積が増える)してきますので非常に大きな摩擦力となります。設計上は打設直後の摩擦力で安全側に検討しています。
<建築ブロックの転倒防止>
通行人に怪我を負わせるのは、これまでの地震災害では主にブロック塀でした。これも下の擁壁とともに補強しています。
<建築ブロックの裏側>
両側から建築ブロックを挟み込むようにして鋼板が据え付けてあります。この鋼板は高耐食性メッキ鋼板なのでメッキの効果が約100年持ちます。
<受圧構造>
モルタル吹付を使わないアンカー工として機能します。受圧板と梁によってブロック積み擁壁全面を面的に押さえます。この縦梁は、擁壁の上にある建築ブロック塀まで連結されており、塀の転倒防止にも効果を発揮します。
恒久排水補強パイプで盛土の耐震化対策を施工した箇所の3次元モデル図データがダウンロードできます(フリー)。
 kouji.lzh(kouji.4d) 
このデータはMVSで作成されています。

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日本語マニュアル(約1MB)
こういう方は一度宅地盛土の耐震補強について考えてみてください
  1. 新しい戸建て住宅は震度6の地震でも壊れない頑丈なものになりました。しかし、中越地震などの例でも、地盤が壊れた場合にはそういう家屋も壊れています。盛土上に家屋を建てられている方や、地盤の悪いところに建てられている方は、耐震補強をお考え下さい。
     
  2. 日本の住宅ローンは、担保になっている土地や家屋を差し出せばローンがチャラになるというようなものではなく、完済まで求められる借り主に不利なものです。このため、阪神大震災では多くの人がしかたなく二重ローンを組みました。土地が壊れれば、家屋も壊れます。土地を直して、家屋を建て直すと、二重ローンになります。
     
  3. サラリーマンの方は定年まで勤め上げ、退職金で住宅ローンの残金を返して、あとは年金等で悠々自適な老後を考えられていると思います。震度6以上の地震は、その生活の基盤となる土地と家屋を取り上げます。年金収入で自宅の再建はできませんし、ローンも組めません。またたとえ地震保険共済制度をつかっても再建費用には全く足りません。
     
  4. 住宅を販売した会社は、造成・分譲時点ではその時の法律で合法的に商売を行っていますので、保証してもらえる見込みは少ないです。地盤保証制度などがありますが、これらでも保証内容は「登録地盤会社による考察に従い、地盤補強工事や基礎形式が選択された住宅が不同沈下した場合」に対してであり、震度6以上の地震の場合、「天変地異」ということになり保証の対象外となるものと思われます。
     
  5. すなわち、購入した宅地が大地震時に壊れるということに対しては、自衛手段しかいまのところありません。また、それに対する専門家も非常に少ないのが現状です。しかし、制度や人材が揃うまで待っているうちに、大地震はやってくるかもしれません。日本の高度経済成長期と偶然にも一致した「地震の静穏期」は終わり、日本列島(特に西日本)は地震の活動期に入りました。静穏期には震度5という揺れをニュースなどで聞くことは希だったと思いますが、いまは震度6であっても珍しくありません。これらは自然現象なので誰にも止められません。(震度は各地点での揺れの大きさ、マグニチュードは地震そのもののエネルギーのことですから混同しないようにしてください)
     
例外:大規模盛土造成地に関しては、2006年に施行された改正宅造法で「宅地耐震化推進事業」で一部救済されることになりました。といっても、これは事後保証制度ではなく、事前対策に対して1/2の補助がなされるという予防制度です。個別の宅地が対象ではなく、まとまった盛土造成宅地が対象で、地方自治体が調査を行って地域指定し、宅地所有者等の合意が必要です。この制度に関しては、お住まいの地域の役所にお尋ね下さい。
制度の概要は、この政府広報オンラインをご覧下さい。
 
リンク
盛土耐震化工事のやり方等
盛土耐震化工事の設計計算のやり方
国土交通省の宅地耐震化のページ
地震時に造成地盤に起きること(写真集)
中越地震で起きたこと(写真集)
過剰間隙水圧消散および地盤補強工法施工例
ハウスPDR工法のFLASHムービー(縦打ちパイプ工法)
太田ジオのHPへ 地盤リスク研究所のHPへ
太田ジオへのお問い合わせ 地盤リスク研へのお問い合わせ
※当工法は資材・工法ともに知的財産権で保護されています。ただし、施工に関しては制約をかけておりませんので、どの工務店さんでも「恒久排水補強パイプ」を用いて施工することができます。